Androidに搭載されている最新SoCと主な搭載スマホを部分的に紹介-[2024年版]
こんにちは。Androidに搭載されているSoCは年々進化を遂げています。
そこで今回はAndroidに搭載されている最新SoCと主な搭載スマホを部分的に紹介したいと思います。
SoCとは?
スマホを快適に使えるかどうかはSoCの性能が握っていると言っても過言ではありません。
SoCとはSystem on Chip(システムオンチップ)の略称でスマホの動作に必要なCPUやGPU,通信モデムなどスマホの動作に必要なものが含まれているチップのことです。
SoCの性能が低いと動作がカクついたり,読み込みにとても時間がかかるようになったりします。
SoCの選び方
SoCを選ぶことはスマホを選ぶ際にとても重要な要素となってきます。SoCの性能によってスマホの動作が快適かどうか決まると言っても過言ではありません。
SoCとりわけCPU性能はコア数,クロック数,プロセスルールなど様々な数値がスペック表に記載されていてどのようにSoCの性能を見分けて選べばよいか迷うことがあると思います。
そんなSoCの性能はベンチマークのスコアを参考にSoCを選ぶことをおすすめします。ベンチマークとはスマホの性能を測るものになります。
スマホの性能を測ることでゲームなどの重いアプリが快適に動くかの指標となったり,ほかのスマホのスコアと比べて相対的に性能の良し悪しを比べることができます。
スマホのベンチマークはいろいろとありますがおすすめのベンチマークアプリはAnTuTuベンチマークとGeekbenchになります。
AnTuTuベンチマークはスマホとりわけAndroid端末でよく使われるベンチマークとして広く使われています。
これはSoCの性能を主に測るベンチマークですが,それ以外にもバッテリーの劣化具合などいくつかの性能も測ることができます。
AnTuTuのスコア参考(ver.10)
総合スコア(点) | 性能の目安 |
1,500,000~ | 最高レベルの性能 |
1,000,000~1,500,000 | 重いゲームやアプリの動作、他の動作も問題なし |
700,000~1,000,000 | 重いゲームやアプリの最高設定は厳しいが、他の動作は問題なし |
500,000~700,000 | 重いゲームやアプリも設定次第である程度はでき、他の動作は問題なし |
300,000~500,000 | 軽いゲームや普段使いに問題なし |
150,000~300,000 | 普段使いに支障が出るかも |
~150,000 | 動作に難あり |
もう一つベンチマークとして有名でよく使われているベンチマークアプリにGeekbenchというものがあります。
このベンチマークアプリはCPUのシングルコアとマルチスコアとGPUの性能を計測することができます。
ベンチマークの計測について詳しくはこちらをご覧ください。
AndroidのSoCの種類
Androidに搭載されているSoCは主に以下のものになります。
SoCの種類 | 概要 |
Qualcomm Snapdragonシリーズ | Qualcomm社が開発しているモバイル向けSoCで、幅広く使われている |
MediaTek Dimensity シリーズ | MediaTek社が開発しているモバイル向け5GSoC |
MediaTek Helio シリーズ | MediaTek社が開発しているモバイル向けSoC |
Samsung Exynos シリーズ | Samsung社が開発しているモバイル向けSoC(Samsung製のスマホに一部搭載) |
Google Tensor シリーズ | Google社が開発しているモバイル向けSoC(Google製のスマホPixelシリーズに搭載) |
HUAWEI Kirin シリーズ | HUAWEI社が開発しているモバイル向けSoC(HUAWEI製のスマホに一部搭載) |
今回はAndroidスマホでよく使われていて、高性能なものが多いSnapdragonシリーズ・Dimensity シリーズを中心に紹介したいと思います。
Qualcomm Snapdragon 8シリーズ
Qualcomm Snapdragon 8シリーズはSnapdragonシリーズの最上位モデルのSoCとなっています。
最新モデルで最高性能なのはSnapdragon 8 Gen 3となります。
Snapdragon 8 Gen 3
約2,000,000点
Snapdragon 8 Gen 3は、TSMCの4nmプロセスで製造されたハイスペックなCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
Qualcomm社の公表値では前作のSnapdragon 8 Gen 2よりもCPUのパフォーマンスは30%,電力効率は20%,GPUのパフォーマンスは25%向上し,電力効率は25%改善されたと発表されました。
CPUとGPUがともにとても高性能でありながら電力消費の面でも優れておりバッテリー性能向上にも貢献している良いSoCとなります。
- Galaxy S24シリーズ(Snapdragon 8 Gen 3 for galaxy)
- Xiaomi 14シリーズ
- OPPO Find X7 Ultra
- Xperia 1 Ⅵ
↓
商品リンクSnapdragon 8 Gen 3を搭載していて価格が安い海外版スマホが知りたい方は下記をご覧ください。
Snapdragon 8s Gen 3
約1,800,000点
Snapdragon 8s Gen 3は、Snapdragon 8 Gen 3の廉価版という位置付けのSoCで、TSMCの4nmプロセスで製造されたハイスペックなCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
CPUにはQualcomm Kryoが搭載されています。最大3GHzのCortex-X4を始め4つのパフォーマンス用コアに3つの効率用コアと異なるコアが組み合わされており,それぞれのコアが最適化されています。GPUはAdrenoが搭載されています。
Snapdragon 8s Gen 3は、Snapdragon 8 Gen 3よりもパフォーマンスコアが1つ少なくなっており、クロック周波数もやや低く設定されています。
ですが、GPU、NPU性能はほぼ同等と公表されており、CPUも十分高性能なものとなっています。
- iQOO Z9 Turbo
- realme GT 6
- Xiaomi Civi 4 Pro (Xiaomi 14 CiVi)
- motorola edge 50 ultra
Snapdragon 8s Gen 3を搭載していて価格が安い海外版スマホを詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
Snapdragon 8 Gen 2
約1,500,000点
Snapdragon 8 Gen 2は、TSMCの4nmプロセスで製造されたハイスペックなCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
Qualcomm社の公表値では前世代のSnapdragon 8+ Gen 1よりパフォーマンスは最大35%, グラフィックレンダリングを25%,電力効率は最大40%向上しています。
CPUにはQualcomm Kryoが搭載されています。最大3.2GHzのCortex-X3を始め4つのパフォーマンス用コアに3つの効率用コアと異なるコアが組み合わされており,それぞれのコアが最適化されています。
GPUはAdreno 740が搭載されています。このGPUはレイトレーシングをサポートし,25%増加したグラフィックレンダリングを備えており,より高速で滑らかなグラフィックス処理が可能です。
CPUとGPUがともにかなり高性能でありながら電力消費の面でも優れておりバッテリー性能向上にも貢献している良いSoCとなります。
- POCO F6 Pro
- Galaxy S23シリーズ(Snapdragon 8 Gen 2 for galaxy)
- Xperia 1 Ⅴ
- Xperia 5 Ⅴ
- AQUOS R8シリーズ
- Xiaomi 13シリーズ
- OPPO Find X6 Pro
- vivo X90 Pro +
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商品リンクSnapdragon 8 Gen 2搭載海外版スマホが知りたい方は下記もご覧ください。
Snapdragon 8 Gen 1 / 8+ Gen 1
約1,100,000点
約1,300,000点
Snapdragon 8 Gen 1は、4nmプロセスで製造されたCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
Qualcomm社の公表値では前世代のSnapdragon 888よりパフォーマンスは最大20%, グラフィックレンダリングを30%,電力効率は最大25%向上しています。
CPUにはQualcomm Kryoが搭載されています。最大3.0GHzのCortex-X2を始め3つのパフォーマンス用コアに4つの効率用コアと異なるコアが組み合わされており,それぞれのコアが最適化されています。
GPUはAdrenoが搭載されています。
またSnapdragon 8+ Gen 1はのアップグレードモデルで、パフォーマンスは最大10%, グラフィックレンダリングを10%,電力効率は最大20%向上しています。
CPUとGPUがともに高性能であるが故に、発熱とバッテリー消費が少し高いSoCとなっています。
- Galaxy S22シリーズ
- Galaxy S23 FE
- Xperia 1 Ⅳ
- Xperia 5 Ⅳ
- AQUOS R7
- Xiaomi 12シリーズ
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商品リンク- Nothing Phone (2)
- Galaxy Z Flip4
- Galaxy Z Fold4
- ROG Phone 6シリーズ
↓
商品リンクQualcomm Snapdragon 7 シリーズ
Qualcomm Snapdragon 7シリーズはSnapdragonシリーズの中位モデルのSoCとなっています。
少しややこしいですが、最新モデルはSnapdragon 7 Gen 3、高性能モデルはSnapdragon 7+ Gen 2となります。
Qualcomm Snapdragon 7+ Gen 3 / 7 Gen 3
約1,500,000点
約800,000点
Snapdragon 7 Gen 3は、TSMCの4nmプロセスで製造されたミドルスペックなCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
Qualcomm社の公表値では前世代のSnapdragon 7 Gen 1よりパフォーマンスは最大15%, グラフィックレンダリングを50%,電力効率は最大20%向上しています。
CPUにはQualcomm Kryoが搭載されています。最大2.63GHzのプライムコアを始め3つのパフォーマンス用コアに4つの効率用コアと異なるコアが組み合わされており,それぞれのコアが最適化されています。
GPUはAdrenoが搭載されています。
Snapdragon 7+ Gen 3はSnapdragon 7 Gen 3の上位モデルとなるSoCとなります。
- AQUOS R9
Qualcomm Snapdragon 7+ Gen 2 / 7s Gen 2
約1,100,000点
約600,000点
Snapdragon 7+ Gen 2は、TSMCの4nmプロセスで製造されたミドルハイスペックなCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
Qualcomm社の公表値では前世代のSnapdragon 7 Gen 1よりパフォーマンスは最大50%, 電力効率は最大13%向上しています。
CPUにはQualcomm Kryoが搭載されています。最大2.91GHzのプライムコア(Cortex-X2)を始め3つのパフォーマンス用コアに4つの効率用コアと異なるコアが組み合わされており,それぞれのコアが最適化されています。
GPUはAdreno 725が搭載されています。
またSnapdragon 7s Gen 2はSnapdragon 7+ Gen 2の下位グレードに当たるものになります。
- realme GT Neo5 SE
- POCO F5
- Redmi Note 12 Turbo
- Redmi Note 13 Pro 5G
MediaTek Dimensity シリーズ
Dimensity 9300
約2,000,000点
MediaTek社のDimensity 9300は、TSMCの第3世代4nmプロセスで製造されたDimensity 9200をさらに強化したハイスペックなCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
CPUは8コア搭載されており最大3.25GHzのウルトラコアCortex-X4を4つに最大2.0GHzの高性能コアのCortex-A720を4つ組み合わされています。
これらのパフォーマンスによってDimensity 9200よりシングルコア性能が15%、マルチコア性能は40%、最大33%省電力性が上がっています。
GPUはImmortalis-G720が搭載されています。このGPUは先代と比較して処理性能が約46%向上したとされています。
CPUとGPUがともに高性能でありながら電力消費の面でも優れており公表値では、人気のゲームで最大15%電力の使用を削減したとしております。
- vivo X100
- vivo X100 Pro
- OPPO Find X7
↓
商品リンクDimensity 9200 / 9200+
約1,500,000点
約1,400,000点
Dimensity 9200+は、TSMCの第2世代4nmプロセスで製造されたDimensity 9200をさらに強化したハイスペックなCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
CPUは8コア搭載されており最大3.5GHzのウルトラコアCortex-X3を始め、最大3.0GHzのスーパーコアのCortex-A 715を3つに最大2.0GHzの高性能コアのCortex-A 510を4つ組み合わされています。
これらのコアはDimensity 9200よりもクロック数が向上し、シングルコア性能が10%、マルチコア性能は5%上がっています。
GPUはImmortalis-G715が搭載されています。このGPUは先代と比較して処理性能が約10%、グラフィック性能が約17%向上したとされています。
またHyperEngine 6.0を搭載し高フレームレートを維持しつつ遅延を最小限に抑えることが可能です。
CPUとGPUがともに高性能でありながら電力消費の面でも優れており公表値では、人気のゲームで10%~21%、人気のメッセージングアプリで約35%、Wi-Fiホットスポットで約36%電力の使用を削減したとしております。
またDimensity 9200はDimensity 9200+の強化前のSoCになります。
- OPPO Find X6
- vivo X90 / X90Pro
- Xiaomi 13T Pro
- vivo X90s
↓
商品リンクDimensity 8300 / 8300 ultra
約1,400,000点
–
MediaTek社のDimensity 8300は、TSMCの第2世代4nmプロセスで製造されたCPUとGPUなどを搭載しているSoCになります。
CPUは8コア搭載されており最大3.35GHzのCortex-A715を4つ、最大2.2GHzのCortex-A510が4つ組み合わされています。
これらのCPUによってパフォーマンス性能は20%、最大30%省電力性が上がっています。
GPUはMali-G615 MC6が搭載されています。このGPUは先代と比較して処理性能が約60%向上したとされ、最大55%省電力性が上がって
ています。
またDimensity 8300 ultraはDimensity 8300の強化版のSoCになります。
- POCO X6 Pro
↓
商品リンクまとめ
今回紹介した通りAndroidはスマホによって様々なSoCが採用されています。この記事を参考に、それぞれのSoCの特徴を把握してお気に入りのSoCを探し出しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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